【ネタバレあり】「ホワット・イフ…?」第1話 解説・考察 ストーリーやMCU映画オマージュを紹介

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8月11日から、MCU初のアニメシリーズ「ホワット・イフ…?(WHAT IF…?)」がDisney+ (ディズニープラス)で配信開始しました。

第1話から「キャプテン・アメリカ ファーストアベンジャー」や「アベンジャーズ」など、MCU映画シリーズをオマージュしたシーンが沢山ありましたね。

この解説記事では、本編のあらすじと私が気づいたMCUオマージュをご紹介します。

なお、ここから下は本編ネタバレ注意です。

「ホワット・イフ…?(WHAT IF…?)」第1話のあらすじ

「ホワット・イフ…?(WHAT IF…?)」第1話はウォッチャーの「時間・空間・現実は多面的であり、一つの選択が無数の世界を生み出す可能性を持っている。」といった語りから始まります。

第1話の舞台はキャプテン・アメリカ ファーストアベンジャーと同じ1940年代。スティーブ超人血清の実験台になる直前で、シールドエージェントのペギー・カーターがファーストアベンジャーのストーリーとは異なる行動を取ってしまった事からファーストアベンジャーのストーリー(神聖時間軸)とは異なる方向に物語は進んでしまいます。

その行動とは、本来実験を上の見学ブースから見守る所、実験装置がある下のフロアから見守ってしまうと言うもの。たったこれだけの行動で、ヒドラのスパイの行動が変化し、スティーブが撃たれ被験体になることが出来なくなってしまいました。実験装置の都合で今回を逃せば再度実験を行うことは不可能。そこで 独自の判断でペギーが超人血清の実験体になり、新たなヒーロー「キャプテン・カーター(キャプテン・ブリテン)」が誕生しました。

超人血清を打ったカーターはヒドラのレッドスカルと戦い、ファーストアベンジャーとなります。

カーターがキャプテンとして認められるまで

MARVEL「https://www.marvel.com/characters/peggy-carter/in-comics」より引用

超人血清を打ったカーターですが、女性が前線に出るものではないとフリン将軍から釘を刺され、思うように戦場に赴くことができませんでした。慰問ライブに出ることはなかったものの、前線に出してもらえなかった所は映画ファースト・アベンジャーのスティーブと同様です。

その後、将軍に認めてもらえないフラストレーションをサンドバッグにぶつけるカーター。これはアベンジャーズの序盤でフューリーがスティーブに会いに行った時にサンドバックでトレーニングしていたシーンのオマージュです。

そんなカーターに慰問ライブに駆り出されないだけマシだ、とスティーブ。神聖時間軸のストーリーで慰問ライブに出ていたスティーブが言うのが面白いですね。

その後、ハワード・スタークとともにヒドラの拠点から四次元キューブ(テッセラクト)を奪うべきだとフリン将軍を説得をしますが、全く聞き入れてもらえず。ヤケ酒しますが超人血清により代謝が格段に良くなっているので全く酔えません。映画ファースト・アベンジャーでアースキン博士が亡くなった時にヤケ酒をしていたスティーブのオマージュですね。

その後ハワード・スタークにそそのかされ、イギリス国旗があしらわれた盾を担いで単身でヒドラの基地へ攻め込みます。盾で床パン(スーパーヒーロー着地)をしたり、盾を自在に操りながら敵と戦う姿はMCU映画のキャプテン・アメリカを思い出させます。ヒドラの基地から四次元キューブとヒドラのアーニム・ゾラ博士を捕虜として持ち帰り、フリン将軍にカーターの強さを認めさせる事に成功し、キャプテン・カーターと呼ばれる事となりました。

ヒドラ・ストンパー(スティーブ)とキャプテン・カーターのコンビネーション

MCU Direct「https://twitter.com/MCU_Direct/status/1194142455127560197」より引用

スティーブの親友であるバッキー・バーンズ軍曹が所属している107連隊ヒドラの捕虜となっている事を知り、助けに行くことを決意するカーター。またもや単身でヒドラの基地へ乗り込みます。まさに映画ファーストアベンジャーでのスティーブの戦いと同様ですね。

ヒドラ基地での戦いが激しさを増す中、キャプテン・カーターは航空支援を要請します。そこで現れたのはなんと、ヒドラ・ストンパーと呼ばれるパワードスーツに身を包んだスティーブ・ロジャース。カーターだけでなくバッキーもその姿を見て驚いていました。カーターとスティーブの活躍で無事に107連隊の皆は生還することができました。

 

ヒドラ・ストンパーはカーターが持ち帰った四次元キューブからハワードが開発したパワードスーツで、アイアンマン マーク1のようなゴツッとしたフォルムをしています。胸からは四次元キューブと同じ水色の光が漏れています。

キャプテン・カーターとヒドラ・ストンパーを操るスティーブのコンビネーションは抜群で、次々とヒドラとの戦いに勝利して行きます。ヒドラの航空部隊との空中戦は非常にかっこ良かったですね。

 

キャプテン・カーター達はヒドラのリーダー レッドスカルが乗っている列車の情報を聞き付け、倒しに向かいます。吹雪の崖を走る列車の風景は、映画ファーストアベンジャーでのシーンを思い出させます。列車の上にジップラインで乗り移るキャプテン・カーターとバッキー達。列車から落ちかけたバッキーの左腕をつかんで引き上げるカーター。神聖時間軸のストーリーでは列車から落下し左腕を失ったバッキーですが、この世界では失うはずだった左腕をカーターに引き上げてもらうことで助かりました。これは完全なる映画ファーストアベンジャーのオマージュですね。

その後ヒドラ・ストンパーに身を包んだスティーブが先行して列車の中を調査しますが、列車に仕掛けられていた大量の爆弾の爆発に巻き込まれ崖から落ちて行方不明となってしまいます。レッドスカルが列車に乗っていると言う情報は敵の罠でした。

レッドスカルとの最終決戦

カーターは捕虜のゾラ博士を尋問し、レッドスカルの目的は四次元キューブの次元間を行き来する力を使いヒドラの世界征服を実現することと言う情報を聞き出します。ハワード、バッキー達と共にヒドラを壊滅させるためレッドスカルの本拠地に向かいます。作戦会議中に一瞬だけ流れるキャプテン・アメリカ ファーストアベンジャーのテーマソングが熱いシーンでした。

レッドスカルが四次元キューブの力で次元を繋ぐ扉を作り、タコのような触手を持つ巨大な怪物を呼び出しているところをカーターとハワードが発見します。しかし怪物を呼び出した直後、この呼び出した怪物にレッドスカルは殺されてしまいます。ファーストアベンジャーでは四次元キューブに魅了されたことで異次元に飛ばされ、ホワット・イフでは自らが呼び出した怪物に殺されてしまう、世界線が変わっても自業自得ですね。笑

 

生死不明だったスティーブですが、ヒドラ・ストンパーと共に捕虜となっているのをバッキー達が発見しました。怪物と交戦しているカーターに加勢しますが、完全に倒すことはできません。カーターは自分が犠牲になり次元の間に怪物を押し返す道を選択します。異次元の扉に入る直前にスティーブとダンスの約束をするシーンは映画ファーストアベンジャーでスティーブが取った行動と同じで泣けましたね…

この最終決戦のシーンでは2つ疑問が残ります。

そもそもいつ四次元キューブをレッドスカルは手に入れたのか?

ゾラ博士が持っていた四次元キューブはカーターが持ち帰りシールド(SSR)が保管していたはずです。いつの間にレッドスカルが手に入れたのかは良くわかりませんでした。

あるとすれば、ヒドラ・ストンパーの動力源が四次元キューブで、ヒドラ・ストンパーを回収した際に合わせて回収された、と言う説です。その場合なぜ最終決戦でヒドラ・ストンパーが動いていたのかが謎です。最終決戦ではヒドラ・ストンパーの胸にある光が青ではなく黄色になっていたので、ヒドラの装置から別のエネルギーを装填して動かしていたのかもしれませんね。

現代のシールドも過去のヒドラも四次元キューブの力を引き出すために巨大な装置を使用していましたが、ヒドラ・ストンパーの中に四次元キューブのパワーをエネルギーに変換する機構を組み込んでいるとしたらホワット・イフのハワードは神聖時間軸のハワードより天才なのでは…

タコのような触手を持つ怪物は何者か?

レッドスカルが異次元から呼び寄せた怪物の名前が劇中で呼ばれることはなかったため、正体は謎のままです。

レッドスカルは劇中で「異次元からヒドラの英雄が戻った。」と言っていました。原作では、ヒドラの目的は「ヒドラの神である”ハイヴ”を地球に呼び戻すこと」でした。ハイブはドラマ「エージェント・オブ・シールド」(AOS)にインヒューマンズとして登場しており、人の形をしていますが顔から触手が生えているようなデザインでした。AOSとMCUの世界は別世界の設定のため、この怪物は別の姿として登場したハイヴと考えるのが妥当かもしれません

異次元の扉に入ったカーターの行方は…

MARVEL「https://www.marvel.com/characters/nick-fury」より引用

レッドスカルが呼び出した怪物を異次元の扉に押し返したカーターは、現代の施設に飛ばされてしまいます。

なんとそこは、MCU映画アベンジャーズの冒頭と同じ、シールドの四次元キューブの実験用施設でした。そこで待っていたのはニック・フューリー長官ホーク・アイ。戦争は終わったと告げられ、カーターが困惑するところで第1話が幕を閉じました。

本来時間までは越えられないはずの四次元キューブですが、カーターは1940年代から2012年にタイムスリップしてしまいました。ここから”もしも”の世界でのアベンジャーズのストーリーが広がっていくことでしょう。

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